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3月, 2022の投稿を表示しています

筋力を落とさないためにオススメしているある生活習慣

 極力、筋力は落とさずにいつまでも自分の足で歩き続けたいと思うのは自然なことですね! 歩くという移動機能はロコモティブシンドロームとも深く関わってくる身体活動です。歩くことを怠っているとロコモティブシンドロームを進行させてしまいます。そんな“歩く”について解説して行きたいと思います。 【歩くとは不安定な姿勢の繰り返し】 私たちが立っているという状態は、両足の中に重心が収まっている状態ということができます。 人の重心は仙骨というお尻の真ん中にある骨の前にあると言われています。この重心が両足で作られる支持基底面と言われる領域に収まっている状態が立ってバランスが取れている状態。 この安定した状態を崩し、支持基底面から重心を前へ運び、前に出した足部の中の支持基底面に移す作業が歩く動作です。 なので、歩行中の重心はほぼ支持基底面では無いところを通りながら足部の中を移動しています。人のバランス機能はこの精微なコントロールを繰り返し歩いています。 【歩くだけでは筋力はつかない?】 よく質問されることがあります。 それは…『歩いたら筋力付きますか?』と。 そんな時に私はいつもこう答えます。 『歩くだけで筋力が付く人は、自分の身体を支えることすら大変な人です。』と。 ただ、筋力にも最大筋出力と筋持久力があります。 最大筋出力 とは・・・ どれだけ強く力を発揮できるか? 例えば、20Kgしか持てないのか?100Kgを持ち上げられるのか? 筋持久力 とは・・・ どれだけ長く筋肉を使っていられるか? 例えば身体を同じ姿勢で10分しか支えられないのか? 1時間も同じ姿勢で支えられるのか? では、歩く動作で考えてみましょう! 60分歩ける人は10分しか歩けない人より筋持久力が高いと言えます。 では1,000歩、歩ける人と10歩しか歩けない人は何が違うか? もちろん筋持久力にも大きな差がありますが、10歩しか歩けない人はそもそも最大筋出力も低く、1歩、1歩の動作で身体を支えるために大きな筋出力の発揮が必要なほど筋出力が低下してしまっているのです。 それは体重50Kgの人で考えると50Kgの重りを脚で支え、10歩という距離を運んでいる筋力トレーニングと同じようなもの。それだけ下肢筋力が劣ってしまっているということです。 【歩行速度とフレイル・サルコペニア・ロコモティブシンドロームの関係】 歩行速度

圧迫骨折がロコモティブシンドロームの進行を助長する!

 こんにちは。フィジカルトレーナーの金盛です。 今日は、パーソナルトレーニングのクライアントのお話から。 【最初の相談は脊柱管狭窄症による移動機能の低下】 圧迫骨折をされている80代女性の方ですが、もうパーソナルトレーニングを受けられてから3年以上は経過しているでしょうか。週に1回ですが、通われています。この3年間もいろいろありました。 もともとは圧迫骨折はなかった方ですが、脊柱管狭窄症があり、神経根症状があったために下肢筋力が低下していることから相談を受けたのが始まりでした。 身の回りのことは比較的できていたことから、要介護の認定は出ずに、介護予防支援の対象になり、介護保険サービスはたくさんは受けられず自費でのトレーニングを望まれたことでご依頼を受けることになりました。 依頼を受けた時には既に移動機能に支障をきたしている状態でしたが、公共交通機関を使って外出ができる状況でした。 結婚して今の地域に住むことになりましたが、生まれ育った場所は交通の便もよく、栄えていたこともあり、決して近いとは言えない距離ですが、80歳を過ぎてからも自分の足で自力で遊びにいっていたようです。 そんなある日、自宅で尻もちをついてしまい、圧迫骨折をされてしまったのです。 【圧迫骨折発症による移動機能低下の進行に拍車をかける】 そこから1か月半くらいは病院に入院されていたでしょうか。ようやく退院され自宅に戻って来られパーソナルトレーニングも再開になります。しかし、今までの要介護度では対応ができない生活状況もあったことから、介護度の区分変更の申請を行い、結果は要介護2に。 現在も週に1度、パーソナルトレーニングをされていますが、移動には見守り介助が必要で、立ち上がり動作も以前のようにスムーズにいかない状況です。 もともと弱かった下肢筋力ですが、圧迫骨折を併発されたことで、下肢の神経根症状は強くなったように感じます。もちろん、1ヶ月半近くの入院による活動制限もあったことから、活動量低下による筋力低下も複合的に考えられますが、下肢筋力は大幅に低下をされ、移動機能は、極力近くで誰かが見守っていないと転倒の危険性が高いレベルです。 【この出来事が教えてくれていること】 このクライアントさまの事例が教えてくれていることは大まかに3つ。 ①自宅にも転倒の危険は潜んでいる ②病気やけがの発症で移動機能は著し

運動せずに予防できる腰痛予防法!!

  金太郎のふるさと南足柄市で活動する 健康運動指導士の金盛です。 腰痛で悩んでいて、腹筋、背筋を鍛えてくださいって言われるけど、そんなこと言われても、どんな運動をしていいかわからないし、自分で運動を継続していくのもなかなか難しい。また三日坊主で終わってしまう。なんてことはありませんか? そんな人には、こんな解決策をお教えします。 実は運動をしなくても、身体の使い方を変えるだけで腰痛予防になるんです。その方法とは、腰に負担をかけない荷物の持ち上げ方、またはしゃがみ方です。 では、正しいしゃがみ方と荷物の持ち上げ方を見てみましょう。 また間違った荷物の持ち上げ方としゃがみ方を見てみましょう。 どこに違いがあったでしょうか? それは、お尻の使い方にあります。では、そのお尻の使い方で腰への負担はどう変わるのでしょうか?その具体的な理由について解説していきます。 以前のブログ記事⇒『 動くこともままならない腰痛に!あることをするだけで動けるように! 』で 姿勢によって椎間板にかかる圧力が変わる というお話をしました。これがまさに答えになります。 荷物を持ち上げる際に上半身を前傾にして持ち上げると 腰椎には剪断力が働き腰に負担がかかります 。ですので背筋をしっかり使い、背骨を立たせ、腰を落として荷物を持ち上げる。 また、しゃがむ動作の時もしっかりと腰を落としてお尻の筋肉を使いながらしゃがむことが腰に負担をかけない体の使い方です。 例えば、しゃがむときは上半身が極力前傾にならないように足の付け根を曲げる意識を持ち腰を落とす。また立ち上がる時も極力前傾にならないようにし、なおかつ お尻から上に持ち上げるように意識をすること で股関節を伸ばす筋肉お尻の筋肉を使って立ち上がることができます。 この動作がうまくできないと腰に負担をかけ、結果的に腰を痛めてしまうことにつながります。そして運動不足が続き筋力が落ちてしまったり、体の関節の柔軟性が低下してしまうことで、正しくしゃがむ動作や正しく立ち上がる動作が難しくなっていきます。 これはいわゆるロコモティブシンドロームの入り口となり得ると考えています。 体の使い方で腰痛は予防できます。ですが、正しくしゃがむ動作、正しく立ち上がる動作に必要な最低限の運動機能が低下してしまうと、正しく体を使うことが難しくなります。 腰痛予防のためには、お尻の筋

高齢になってからも筋力アップはできる!カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究より

金太郎のふるさとで活動する健康運動指導士の金盛です。 高齢になっても「筋力トレーニングは自宅で健康を維持するための効果的な方法かもしれない」とカナダ・ブリティッシュコロンビア大学からの研究報告です。 これは、高齢になって足腰が弱くなって諦めていた人にとっては、とても期待のできる研究結果だと思います。 私も運動教室に参加している方に、こんな質問をされたことがあります。 「高齢者はやっぱり頑張っても筋力は上がらないんですか!?最近、話題のタキミカさんみたいにみんながなれるわけではないんですよね??」 と・・・ 確かにみんながタキミカさんのようになれるとは私も思いませんし、なれるとしてもかなりの努力をされて、あのようになっていることは何となく想像ができます。 そう思った私は・・・ 「確かにみんながタキミカさんのようになれるわけではないし、相当努力はされていると思いますが、それは高齢になってしまったら筋力が上がらないという考えとはイコールにはならないと私は思います。」 とお答えしました。 加齢とともに筋肉という器の容量は減っていくことは間違いないですが、容量が減る速度を緩やかにすることはできるし、容量の上限(ピーク)はボディビルダーのように人間史上最大限可能な筋肉量のピーク値近くまで筋力アップしたような人でなければ、いくつになっても伸びしろは残っているのでは? というのが私の見解です。 カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究報告はそんな私の見解を支持してくれるような結果でした。 この研究に参加した高齢者たちが行った運動は通常の生活活動を模倣したような種類のものだったそうです。ということは、いわゆる想像しているような”きつい”筋力トレーニングではなく、日常生活の動作の中でもありうるような動き程度の強度だったということになります。 この研究では、筋力と筋肉パフォーマンスの測定の結果、12週間の訓練を実施したことで筋肉のパフォーマンスが改善され、フレイルの前兆が少なくなり、傷害が増えることはなかったというのです。 また、このパフォーマンスの改善は早ければ9週間でみられたとのこと。 そうそう。 タキミカさんを知らない人のために。 【御年90歳!!最高齢インストラクターのフィットネス物語】 Tarzan webより 話は戻りますが、高齢になれば、筋肉の細胞分裂はしにくくなり、筋肉

日常生活のあることができないとロコモの可能性があります!!vol.1

 金太郎のふるさと南足柄市で活動する健康運動指導士の金盛です。 実は、タイトルにもあるように日常生活で今までは普通にできていたあることができないと、ロコモティブシンドロームの可能性があります。 そのあることとは?? それは「片脚立ちで靴下が履けない」ことです。 おそらく、大体の人が40代、50代くらいまでは何も意識せずに片脚で靴下を履いていたと思います。 ですが、今、これを読んでいるあなたはどうでしょうか?? この動作ができないとどんな運動機能の低下が考えられるか? を考察してみました。 真っ先に思いつくのは、単純にバランス機能の低下が考えられます。 バランス機能は足関節8割、股関節2割でバランスを取っていると言われているため、足首の機能が低下することが、一番の要因と考えられます。 そして、バランスを取るにはどんな機能が大事か? まずは、”感覚”があると思います。 感覚とは、関節の動きを察知している深部感覚と言われるものです。 自分の足は今、どの位置にあるか? また、どちらの方向に動いているか? 瞬時にそれを察知できないと、バランスを崩したときにすぐに気づくことができません。 また、バランスを崩したときに気づくことができても、それをすぐに修正できる素早さがないと、とっさに立て直すことができません。 これは”立ち直り反射”と言われる反応です。 また、姿勢が崩れた時に伸ばされた筋肉が瞬時に筋紡錘という筋肉の長さを感知する感覚器が働き、筋肉が収縮してくれます。 このことを”伸張反射”とか言ったりします。 この機能が正常に働かないことも立ち直り反射を鈍らせ、バランス機能の低下を後押ししているとも考えられます。 運動不足などで筋力低下(筋出力低下)が起こっている筋肉では、神経も鈍って(動員単位数が減って)おり、反射も出にくくなっていると考えられます。 ですので、ロコトレでも紹介されていた片脚立ちなどを行うこともそんな反射の機能を賦活してくれる方法の一つだと思います。 「片脚立ちで靴下が履けない」 それは、バランス機能が低下しているサインかもしれません。 また、上げる方の足の関節の柔軟性などが低下しているとそもそも靴下を通すまでに「膝が曲がらない」や「股関節が曲がらない」 はたまた、足を上げておく筋持久力が低下していても靴下を通すまでの時間、足を上げておく筋持久力がないことで履

ロコモ予防のためのバランス機能と姿勢をよくする一石二鳥の簡単エクササイズ

 ズバリ!! タイトルにあるロコモ予防のためのバランス機能と姿勢をよくする一石二鳥の簡単エクササイズとは・・・ ブリッジ運動です! またの名をヒップリフトと言います。 この運動で使う筋肉は主に「大殿筋」「脊柱起立筋」「ハムストリングス」「股関節内転筋群」などです。 なぜ、この運動がバランス機能と姿勢をよくする効果があるのか?この記事を読み終えるとその理由を理解できます。 【お尻の筋肉と背中の筋肉が連動して働く】 実は、このヒップリフト運動は床から股関節を引き上げる筋肉である特に大殿筋が働きますが、 この大殿筋と背中側の筋肉である脊柱起立筋が連動することで立位の時や歩行時のバランスの維持を助けています 。 またハムストリングスと股関節の内転筋は大殿筋を補助するような形で働いています。 この運動は筋力を高めることが第1の目的ですが、動作とは動きの中での調整やコントロールが必要になります。 ただ筋力が上がっても、うまく使いこなせなかったり、周囲の筋肉が連動して働いてくれないと、上半身と下半身がそもそも動きがずれていれば、バランスを取ることは難しいでしょう。 そんな連動性を高める効果も期待できます。 【片足でやることで強度と難易度がアップ!】 また例えば、両足で行っていたヒップリフトを片脚で行ってみたり両足でお尻を上げた状態から、片脚の膝を伸ばして3秒止めるなど工夫をしてみることで、強度も上がり、バランス機能の難易度も高めることができます。 ロコモティブシンドロームの予防のための筋力アップとバランス機能の向上のために、寝ながら行える運動なので、安心・安全に行える運動だと思います。ぜひ日々のロコトレにプラスしてみてください。 ヒップリフト(ブリッジ)は!! ロコモ予防のバランス機能と姿勢をよくする一石二鳥の簡単エクササイズ! でした\(^o^)/

『太ももの筋力アップ』であなたも『膝関節痛を予防』しませんか?

 こんにちは。健康運動指導士の金盛です。 今日は『太ももの筋力アップが膝関節痛を軽減する』という内容でお話ししたいと思います。 【太ももの前の筋肉である大腿四頭筋について】 まずは少し膝関節周りについている筋肉についてお話します。膝関節は主に伸ばす方向と曲げる方向の2方向しか動かせない関節になっています。その膝関節を伸ばす筋肉は太ももの前についている大腿四頭筋と呼ばれる筋肉です。 大腿四頭筋とは4つの筋肉で構成されており、筋肉は体幹に近い側を筋頭。筋肉の中央、もしくは一番盛り上がっている部分を筋腹。そして、体幹から遠い側を筋尾と言ったりします。なので、 四 (つの筋) 頭 (を持つ) 筋 (肉)と言われています。 その構成は主に次の4つです。 大腿直筋・中間広筋・内側広筋・外側広筋です。 また膝関節を曲げる筋肉は太ももの裏についているハムストリングスと言われる大腿二頭筋と半腱・半膜様筋と呼ばれる筋肉です。主にこの筋肉が膝関節を支え、安定を保つ筋肉になります。 【膝関節を安定させる重要性】 そこで大事になってくるのが筋力です。 例えば、体重50キログラムの人でも、自分の体重を支えるだけの足の筋力に差があれば、筋力が弱い人が関節を支える力は弱く、関節は不安定と言えます。 不安定になった関節は、本来は伸ばす方向と曲げる方向にしか動かない膝関節は動きの中で、ねじれてしまったり、横に倒れてしまったりする方向に動いてしまいます。その時に、筋肉では無い組織である靭帯や半月板が間違った方向に動かないように制御しています。 しかし膝関節を安定させている筋肉がしっかり働くことができず、筋力が弱くなり靭帯や半月板で支えることになると、半月板や関節軟骨は負担がかかり、過剰に摩擦が発生したり、ストレスがかかることで膝関節は過度な負担がかかり破綻をきたしてしまうのです。 長い年月をかけて徐々に膝関節の軟部組織を破壊していくことが痛みを発生させてしまうメカアニズムと言えます。 【太ももの筋力アップ法】 では、膝関節の筋力アップを図ることができる運動を紹介していきます。 この運動は椅子に座ってでもできる運動なので、誰でも簡単に行うことができます。また、太ももの内側にタオルを挟んで行うことで、太ももの内側広筋の収縮力を高めることができます。 自重といって自分の体の重みだけで行う運動ですが、伸ばした状

なぜ『体重の減量』で『膝痛は軽減する』のか?

 こんにちは。健康運動指導士の金盛です。 今日は膝関節痛についてお話したいと思います。 そもそも膝関節が痛くなりやすい人となりにくい人で何が違うか? 痛くなる人と痛くならない人との大きな違いは?? それは3つあります。 今日はそのうちの1つをお話します。 1つには体重の違いがあると言えます。 体重が50キログラムの人と60キログラムの人とでは両足で支える重さが10キログラムの差があるということ。 それだけ膝関節にも負担がかかっていると言えます。 例えば、歩くという動作の時には一瞬でも片足で体を支える瞬間があります。 また、階段の上り下りの際も一瞬でも片足で自分の体を支える瞬間があります。 そう考えると、毎日8,000歩歩くということは、8,000回は片足で体重を支えているということになります。 歩くときは右足と左足で交互に歩くので、その半分の4,000回は右足または左足で支えているので、体重60キログラムの人は50キログラムの人よりも10キログラム重い体を支えながら4,000回分膝に負担をかけて歩いているということです。 10キログラムの米袋を持って歩くことを想像すると、この大変さが想像つくかもしれませんね(^▽^;) 体重を少しでも減らすことが、膝関節痛を予防できるという根拠としては十分な根拠ではないでしょうか。 過去に体重3キログラム減るだけで、変形性膝関節症の疼痛が軽減したという文献を見たことがあります。 少しでも体を動かし減量、もしくは体重増加を予防することが関節痛の予防に繋がりますので、ぜひ積極的に体を動かす機会を作ってみてください。 では(^^)/~~~

「スクワットで鍛えられる大殿筋の筋力低下」はなぜ「ロコモ予防のための重要課題の1つ」なのか!?

 こんにちは。 金太郎のふるさと”南足柄市”で活動する健康運動指導士の金盛です。 ロコモティブシンドロームの予防のためには、バランス機能の低下や、筋力低下を予防することが重要だというお話をしてきました。⇒ ロコモティブシンドロームとは? 「ロコトレ」でも紹介されているスクワットですが、この運動で鍛えられる主な筋肉は・・・「大殿筋」「大腿四頭筋」「ハムストリングス」「脊柱起立筋」などです。 この「大殿筋」は足の付け根である股関節を動かす筋肉で立ち座りや階段の上り下り、または歩いているときや走っているときに特に使う筋肉です。 身体の中でも比較的大きな筋肉で大筋群とも言われており、身体を動かす上でとっても大事な筋肉です。 主に股関節を伸ばす方向(伸展方向)に動かす筋肉ですが、「大殿筋」は上側(上部線維)と下側(下部線維)にわけることができます。 そしてこの上側の線維と下側の線維では、実は股関節を動かす方向が変わります。 上側の線維は脚を外側に動かす運動方向(外転方向)に働き、脚を開く運動を補助します。 また下側の線維は脚を内側に動かす運動方向(内転方向)に働き、脚を閉じる方向の運動を補助したりします。 ということは、立ち座りや階段の上り下りでも重要である大殿筋が弱くなるということは、脚を外側に開いたり脚を内側に閉じたりする動作も弱くなるということですね。 ・・・ということは? 脚を外側に開く筋肉(股関節外転筋)である外転筋群(中殿筋・深層外旋六筋)や脚を内側に閉じる筋肉(股関節内転筋)である内転筋群(大内転筋・長内転筋・短内転筋)にも負担がかかるようになるということ。 でも逆に言えば、大殿筋をしっかり維持したりもしくは大殿筋の筋力アップを行うことで、脚を外側に開く動作や脚を内側に閉じる動作も楽にしてくれるということですね。 だからこそ「ロコモ予防のための重要課題の1つ」ということにつながる訳です。 なので、スクワットが「ロコトレ」として選ばれているのには理由があるわけですね~ (@^^)/~~~

誰もが知っているストレッチが実は腰痛予防に最高のストレッチだった!

 年齢とともに身体が硬くなることを感じている人は多いと思います。 特に太ももの裏の筋肉は、前屈をして物を拾う動作や、前傾になりながら何か作業をする動作の時に太ももの裏が突っ張り、腰に負担を感じることがあるのではないでしょうか? 腰に負担を感じるこの動作には、実は理由があります。 それは、太ももの裏が突っ張ることで、骨盤の前傾が抑制され、背骨から体を前方に曲げざるを得ないことで、椎間板に負担をかけてしまっていること。 骨盤の前傾とは、上図のようにおへそを前に出して、骨盤を前に倒す動作のこと。 これが太ももの裏が突っ張り、骨盤が前に倒せなくなると、身体は前屈をしているけども太ももの裏が突っ張っているため骨盤は後傾(上図)しており、骨盤の上に連なっている腰椎間の椎間板には大きな負担をかけることになります。 ですので、太ももの裏のハムストリングス(半腱・半膜様筋・大腿二頭筋)の筋肉を柔らかくし、股関節の可動域を保つことが、腰への負担を軽減することにつながるのです。 ですので、太ももの裏のストレッチの方法をご紹介したいと思います。 【富士フィルム生協より引用(講師は金盛智也本人による)】 これは、静的ストレッチと言って、ゆっくり筋肉を伸ばす方法になります。 誰もが1回はやったことのあるやり方だと思います。 ハムストリングスを柔らかくしておくことは、日常生活での様々な動作による腰椎間の椎間板への負担を減らすことができます。 ストレッチは毎日行っても大丈夫ですので、お風呂上りなどの筋肉が温まっている時に行うと効果的です。 定期的に行い、腰痛予防を図っていきましょう!! \(^o^)/ では、また~(^^)/~~~

あなたがロコモティブシンドロームか簡単にチェックする方法が!?

7つのロコチェック という簡単にロコモティブシンドロームかどうかをチェックする方法があります。 7つの質問に回答するだけで、チェックができ、1つでも当てはまれば、ロコモティブシンドロームの可能性があります。 この質問は運動器の機能が関係している質問が多いので、筋力や体力、バランス機能などが衰えてきているかどうかがわかるようになっています。 では、早速、やってみましょう! ☑ 片脚立ちで靴下が履けない ☑ 家の中でつまづいたり滑ったりする ☑ 階段を上るのに手すりが必要である ☑ 家のやや重い仕事が困難である ☑ 2kg程度の買い物をするのが困難である ☑ 15分くらい続けて歩くことができない ☑ 横断歩道を青信号で渡りきれない いかがでしたでしょうか? それぞれの項目がどんな運動機能の低下にあてはまるかを分析していきたいと思います。 ☑ 片脚立ちで靴下が履けない ⇒バランス能力が低下していると考えられます。 ☑ 家の中でつまづいたり滑ったりする ⇒筋力の低下、もしくは感覚障害や身体認知能力の低下で自分が 認識しているより足が上がっていなかったりすることが原因の 可能性もあります。 ☑ 階段を上るのに手すりが必要である ⇒筋力の低下とバランス能力の低下の両方を併せ持っている可能性 があります。 ☑ 家のやや重い仕事が困難である ⇒全身筋力が低下していることとバランス機能の低下により 物を持ちながら身体をコントロールする能力が低下している 可能性があります。 ☑ 2kg程度の買い物をするのが困難である ⇒筋力と体力が低下している可能性があります。 ☑ 15分くらい続けて歩くことができない ⇒体力が低下している可能性があります。 ☑ 横断歩道を青信号で渡りきれない ⇒速く身体を動かせる筋力と加速度のついた身体を操作する能力が 低下している可能性があります。 これはあくまで参考程度ですが、これ以外にも考えられる原因はあると思います。 以上、チェックにあてはまった項目がどんな能力と結びついているかを確認されましたら、機能低下している能力に対する対処法についての運動やトレーニングにより、早期に対処することで進行を遅らせたり、転倒予防や介護予防に繋げることができると思います。 ぜひ、試してみて欲しいと思います。 また、それでも自分でセルフケアすることに不安があるような方は神奈川県

糖尿病とロコモティブシンドロームの関係

 こんにちは。フィジカルトレーナーの金盛です。 今日は日々のパーソナルトレーニングの出来事から。 年初めから利用されている60代男性のクライアントの方のお話しです。 40代のころからの糖尿病で、早い時期からインスリン自己注射をされていた方です。 糖尿病はインスリン抵抗性という症状から糖を筋肉に貯蓄できなくなる病気で、膵臓からのインスリン分泌量が低下する場合とインスリン分泌量はあるもののインスリンの効き目が悪くなる場合があります。 筋肉に糖質が貯蔵できなくなるということは、筋トレをした後のように糖質が枯渇している状態。 それは何を意味するか? エネルギー枯渇状態ということは、糖新生を促して糖を生み出す状態ということ。 例えば、脂肪から糖を生み出したり。 筋肉を分解してたんぱく質から糖を生み出したり。 そう! 筋肉を分解してしまうということ! 糖尿病じゃなくても、たんぱく質の合成を優位にするために、糖が枯渇しないようにコントロールが必要な筋力トレーニングですが、糖尿病の人はそれ以上に難しいコントロールが必要ということです。 そんなクライアントの方が利用されて2ヶ月が経ちました。 3ヶ月程度で、目標としている状態へ導くため、2ヶ月が過ぎた今日、体組成分測定と体力測定を実施しました! 2ヶ月程度のトレーニングではあまり期待はしていなかったのですが、筋力の向上と関節可動域の拡大(柔軟性の向上)は明らかにみられました! (*^o^*) しかし体組成分に関しては変化なく横ばい。 筋肉量の増加は概ね3ヶ月目以降と言われているのはやはり根拠があるのかと思う結果でした。 しかし、ロコモ度チェックでは… 2ヶ月前は片脚立ちテストで両足で20cmという結果でしたが、2ヶ月のトレーニングの後に今日は片脚立ち40cmが立てるようになっていました‼️ 2ステップテストでは2ヶ月前は204cmだったのが208cmと微増。 2ステップテストは筋力・柔軟性・バランス機能の3要素が関わっているため、筋力だけ上がっても結果が出にくいものですが、クライアントの方もトレーニング効果を感じ取れる結果となって、満足げな様子でした!! (((o(*゚▽゚*)o)))♡ ロコモティブシンドロームは生活習慣病と全く関係ないというとそうではありません。筋肉量や筋力、筋肉の質は生活習慣病とも関係が深いということをお伝えして